「約6割が 「人的資本」の記載は2,000字未満、女性管理職比率5%未満は約5割」と発表

公益財団法人 日本生産性本部は、「人的資本経営の測定・開示ワーキンググループ」※にて取りまとめた2023年3月末決算の東証プライム上場企業の「有価証券報告書における人的資本開示状況」(速報版)を8月2日に公表しました。

 

日本生産性本部は「人的資本」開示状況の主な特徴として、以下の3つを挙げています。

1. 人的資本・多様性に関する記載の傾向:2,000字未満が約6割、記載分量にバラつき

報告書の「人的資本」に関する記述は、2,000字未満が全体の約6割を占め、全体平均は2,095字。また、最も多い頻出ワードは、「人材」(9,455回)、「育成」(6,958回)、「環境」(6,366回)と続く。

 

2.女性管理職比率:5%未満が全企業の48.2%、15%未満が84.1%

女性管理職比率が5%未満の企業は全体の48.2%、15%未満が84.1%を占めており、業種別では、サービス業、金融・保険・不動産業、情報通信業の順で高く、鉱業・建設業、電気・ガス業が低い。

 

3.男女間賃金格差:男性100に対して女性の賃金は70.8。70~75の企業が最多

男女間賃金格差は、男性を100とすると女性は70.8(全体平均)、70~75の企業が251社(23.2%)を占め、最多であった。

また、業種別の賃金格差は、情報通信業が75.4で最も小さく、サービス業、製造業と続く。一方、鉱業・建設業、金融・保険・不動産業がいずれも64.7と最も格差が大きい。

 

 

より詳細な情報は、公益財団法人 日本生産性本部の公式ページをご参照ください。

https://www.jpc-net.jp/research/detail/006510.html

別紙:https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/hrc20230802_summary.pdf

 

 

※日本生産性本部「人的資本経営の測定・開示ワーキンググループ」について

人的資本経営の測定・開示のあるべき姿と人的資本指標の具体的な活用を討究・発信することを目的に、2023年4月に設置。学識者と企業実務家(東証プライム企業の人事部門)で構成され、一守靖 事業創造大学院大学教授が座長を務める。本調査・集計は、ワーキンググループ学識者メンバーの一守靖と浅野浩美 事業創造大学院大学教授監修のもと、実施した。

 

 

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