WICIジャパンは、2008年に設立され、無形資産(特に知的資本)の報告・開示について取り組んでいる一般社団法人です。事業会社、財務アナリスト、投資家、さらに官公庁や大学等の研究者にて構成されており、CHROFY株式会社も加盟しています。
人的資本分科会は、単に人的資本情報の開示ガイダンスの共有や情報開示手法の議論にとどまらず、日本企業の人的資本を真の価値創造へと結びつけるための示唆を示すことを目的として2022年1月に設置されました。
2022年1月から2022年12月まで活動した成果として、「WICIジャパン人的資本分科会報告書」が作成され、4月の理事会承認を経てこの度ホームページに開示されました。
人的資本の定義を明確にして、企業の人的資本と価値創造とのつながりについて記述されています。
国内外のガイダンス動向と人的資本の開示事例からの洞察を共有して、企業が人的資本関連の情報開示をどのように捉え、どう向き合っていくべきかについて、企業の価値創造に軸足を置いた考え方が提示されています。
「人的資本と価値創造の視点」「経営者の役割と取締役会のモニタリング機能」「人的資本関連の情報開示」「企業をとりまく社会」の4つの観点が提示されています。
2つの観点から事例が紹介されています。 一つ目の観点は人的資本を活用した価値創造事例です。分科会の中で議論を行った3社、味の素グループ、丸井グループ、昭和電線HDの事例が紹介されています。 二つ目の観点は人的資本の情報開示事例です。WICIジャパン統合リポート・アウォードから優良開示事例を紹介し、海外の開示事例との比較に関する洞察が共有されています。
第3章は、今後の議論や対話、企業の行動へのヒントとなる点が整理されていますし、第4章の事例として取り上げられている内容を見ると、各社それぞれが自社の理念や戦略に応じて独自の方針をもって取り組んでいることが分かります。 報告書の内容はとても充実していますので、ぜひ、皆様の今後のお取り組みにもご活用ください。
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